2008年11月7日

'08シーズン前半通信簿

勝手に評価、'08シーズン前半戦のテキサンズ通信簿です。
※AからFまでの6段階評価

● オフェンス

QB : C
Schaub は、QBレーティング91.0、平均獲得ヤード7.8Yds、
そしてTD率4.4%でAFC Southをリードしています。
Sage も2試合のみの出番とはいえ、それに肩を並べる成績(92.
8Rate、7.6YdsAvg、4.8%)。
373.8Ydsでリーグ4位のオフェンスを牽引する彼らは、
どんな相手でもビッグプレーを決めることができます。少なくともホームでは。
が、足を引っ張っているのが、言わずもがな、
最悪のタイミングで見せる悪判断とターンオーバーです。これまでリーグ29位の17TOを記録しているテキサンズ、うち15TOはQB二人の責任(Schaub11、Sage4)
ターンオーバーがなければ勝ち星を増やせているはずです。

RB : C
平均111.4Yds/
Gはリーグ真ん中の16位と決して優秀なわけではないですが。チームの力であるパス攻撃との調和がよく取れており、何よりも去年と比べると格段に効果的なランを展開できるようになりました。リーグ4位、32:51の平均ボール保有時間がバランスの良さを物語っています。
なんと言ってもルーキー Slaton の活躍が大きく、シーズン1000ydsペースの538yds、
4.5Avg、5TDと立派。パスキャッチでも30Rec、181Yds、1TDを記録しており今やテキサンズオフェンスになくてはならない存在となりました。
後半戦でもこの勢いを維持できるかが鍵、
そして予想通り怪我がちな Green が問題。Green も健康でいられたら、CではなくBをあげられたと思います。

WR/TE : A
MIN戦で抑えられ(それでも1TDあげましたが)、
史上初の4試合連続の10キャッチ、5試合連続の130ydsという大記録は逃したものの、AJがリーグトップのレシーバーの一人であることは疑いようもないでしょう。120Rec、1,664Ydsというペースでリーグ5位のパス攻撃の主役となっています。
が、AJ以外のレシーバー陣も充実。
チーム2位の43Recを記録している TE Daniels も、1000Ydsペースの528Yds。第2レシーバーとして他チームから認知されはじめた Walter は既にキャリアハイとなる5TDを記録。
個人個人の安定感も増していますし、
何よりレシーバー陣としてのチームワークが秀逸だと思います。特に10~15Ydsの中間距離でのクロスパターンは素晴らしく、それぞれのルート取りも的確でフリーになる場面が多々あります。

O-Line : C
限りなくDに近いC。メンバーの入れ替えがあったこと、新人の Brown が入ったこと、
新たにGibbsコーチのもとゾーンブロッキングスキームを習得中であること、等から仕上がり具合が懸念されたOLですが、まあまあよくやっている方だとは思います。
が課題も多く。強力ディフェンスや特に3-
4守備を相手にすると途端に機能しなくなる場面が目立ちます。シーズン後半にかけ、対応力を増してほしいところ。
前半で被サック20もちょっと多い。
今年はリーグ一反則が少なくが、大事な場面での False Start が目に付く。

● ディフェンス

D-Line : F
唯一の明るい材料は Mario。完全にエリートラッシャーとして覚醒、
進化を続けており、今期8試合で8.0SCK+3FF。07年と合わせた22SCKは、DeMarcus Ware(DAL)の24、Jared Allen(MIN)の22.5に次いでリーグ3位。が Mario 以外は依然目立った活躍がありません。
Mario と対をなすDEが09年ドラフトの最重要項目であることは明らか
です。
DT陣の不振も続く。Okoye 筆頭にDT陣が苦しんでいるのがラン守備に大きく影響しています
。サイズに優れるわけでなく力負けすることも多いが、テクニックが上向いているとも言いがたい状態。
Bulman、DelJuan や Okam らのステップアップに期待したいところです。

LB : D
DeMeco が昨季とは別人のような動きで波に乗れていません。
タックルのミスもあれば、ブロックの標的になって封じられている場面も目立ちます(もっともこれはDT陣の動きの悪さのせいだったりしますが)。
足首の怪我が原因と思われますが、
恐らくオフに入らないと回復は難しいでしょう。
Greenwood は良くも悪くも平均的なプレイヤー。DeMeco 不調の中、ゲームの流れを作ったり、
変えたりするようなビッグプレーがLB陣から期待できないのが痛いです。
Diles のシーズンエンド Injury も痛いですが、Diles がいても守備自体は悪かったので…。

DB : F
07開幕前は弱小と言われていたWR陣が、
蓋を開けてみればチーム随一の強みに。
今季DB陣にも同じような嬉しいサプライズがないかなと期待した
のですが、残念ながら前評判通りに低迷しています。Bennett がベンチスタートなのが個人的には納得ゆきません。確かにミスは少なくないですが、若いですし Reeves & Petey よりはマシでしょう…。どうせパッとしない状態、Molden にも出番をあげてほしい。
Dunta の復帰と S Nick Ferguson の起用はプラス。後半更によくなってゆくものと思っています。

● スペシャルチーム : B
チーム一安定感のある K Brown が前半成功率100%。Jacoby はファンブルしないかといつもひやひやしますが、
2PRタッチダウンは立派です。
不満があるとすれば P Turk にムラがあること。
そして欲を言えばKRでのビッグプレーも期待したい(Andre Davis の不在が大きいですが)ところです。
カバーチームでは、Bentley が頑張ってくれていますが、Diles 怪我に伴いOLBとして守備チームに入ると考えられているため、
その影響が多少心配です。くれぐれも怪我だけはしないようにと心から願います。

● コーチ : D
勝つべき相手にしっかり勝ったことはある程度評価できます。が、
逆に負けていればFをつけていました。
ホームでは試合内容は上向きにもかかわらず、
アウェイでは相変わらず。負けるときも大体いつも同じようなことで負け、進歩の跡が見られません。
主に守備面でのプレイコールや、
特にハーフタイム後など試合中でのアジャストに難あり。
ボール保有時間が長いわりに、クロックマネジメントは下手で、
無駄なタイムアウトも多い。逆に、取るべきところでタイムアウトを取れていません。
※タイムアウトに関してはQBの非もありますが、
サイドラインでの判断もよくありません。
そして相変わらず赤旗チャレンジも活かせていません。

以上、前半の通信簿です。
昨季中間成績(http://texamaniac.blogspot.com/2007/11/blog-post.html)を振り返ってみると、
驚くべきことにほぼ今年と評価がかわっていないことに気づかされます。
かろうじてRBが良くなりましたが、ほかは同じ。
守備は今年の方が評価悪です。
そして内容も。攻守両面でターンオーバーを与えすぎ、
取れなさすぎという課題が全く改善されていませんし、パスラッシュの不在も相変わらずです。
結論としては、あまりチームが進歩していないということ。
何となくフロント陣の首が涼しくなるような途中経過でしょうか。
皆様の評価はいかがでしょうか?

3 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

 Texamaniacさんの評価に同意です。一番の誤算はDLですね。ここがしっかりしてくれないと後ろに影響します。特にOkoyeは期待が大きかっただけに残念です。その中でMarioは別格。QBにプレッシャーを与えているのは常にMario。しかも試合の流れを変えるプレイをいくつかしていますね。まさにディファレンスメーカーだと思います。

 この数年、ドラフトでD#中心に指名してこの有様、個々を見るとそれほど劣っているとは思えないです。どうしてもDCに目がいきます。まだ半分しか終わっていませんが、ディフェンスについてはオフに大きな改革が必要だと思います。

匿名 さんのコメント...

To doです。
皆様と同感です。DL, DB, LB(って全部かよ!!)が問題と思います。これだけ毎年のようにディフェンスの選手を獲得してこれですから、頭が痛いです。やはり DC交代は避けられないのではと思いますね。どうせ悪いのだったら、Okam, Adibi, Moldenを使った方が納得出来ます。Duntaももう大丈夫でしょう。
スペシャルチームはもっと悪い印象です。Jacobyのpunt return TDだけで、KO returnもカバーリングも良くないですし・・・
オフェンスは好調なので、後一頑張りだと思います。

texamaniac さんのコメント...

お二方ご指摘のように、ドラフトでディフェンスに力を入れておきながらこの有様はちょっと辛いですね。タレントはいる(はず)だけに、相手を止められていない、それも年を経ても進歩していないとなるとDCの責任は重大だと思います。
スペシャルチームのカバーリングですが、平均ヤードをみるとKR、PRとも悪くないんですが、たまにビッグリターンを許している印象はあります。ことパントになると、一番のネックはTurkだと思います。Avg、NetAvgともに低く、脚力の衰えは明らか。IN 20が8回だけというのも物足りない数字です。