2010年2月24日

Dunta劇場最終章?

オフシーズン最初のデッドラインが迫っています。現地時間で今週木曜日、各チームの Franchise Tag 指名の締切日となります。
テキサンズファンとして気になるのが、Dunta の動向。
昨季、Tag を貼られ関係がこじれたのは記憶に新しいところです。
Dunta はテキサンズ残留を希望しているようですが、はたして今季はフロント陣がどう動くか。
二年連続の Tag となった場合、契約額はおよそ$12M。
昨季の働くを見ると、とてもそこまでの活躍はしていないので、Tag に値しないのではないかという意見が大勢を占めています。
が、一方で。Tag を貼らなかった場合。
長期契約は恐らくないので、3月5日をもって Dunta はFA市場でお呼びがかかるのを待つことになります。
下降気味ではあるものの、そこはやはりドラ1巡指名で、テキサンズCBの顔として経験も豊富な Dunta、どこぞの球団から声がかかることは間違いなさそうです。
テキサンズとしては、代償なしに Dunta を失うことになり、まず間違いなく、CBがドラフトのトッププライオリティーの一つに。
高いとわかっていながら、もう一年契約して、ロースターを担保するか。入れ替えを目指すか。要注目です。

ついでながら、Tag デッドラインの翌金曜には、ドラ指名順を決めるコイントスが開催されるもよう。
テキサンズは、19位 or 20位指名をめぐり、ともに9-7であったATLとの運争いになります。
椅子一つの差が大したことなさそうでありますが、ATLのウィッシュリストにもCBが入っていることは確か。
20位指名となった場合、直前でターゲット選手をさらわれる可能性もあり、こちらもまた要注目のコイントスとなりそうです。


2010年2月22日

'09シーズン通信簿(ディフェンス編)

DL : C
ドラフトで Connor Barwin を獲得し、FAで Antonio Smith と Shaun Cody を補強したDL。特にラン守備で改善が見られ、リーグ13位の守備に貢献したものの、課題であったパスラッシュは依然発展途上。30個でリーグ25位、SCKという形で成果は残せませんでした。チームトップの9SCKを稼いだのは、やはり Mario。それでも、本人の個人記録としてのSCK数が年々減少傾向にあり('07シーズン14、'08シーズン12)、シーズン通して悩まされた怪我の影響なのか、はたまた他チームからのマークが厳しくなった証なのか…。たまに手を抜いたような緩慢なプレーをすることがあり、来季に向けては、全プレー全力投球で望んで欲しいと思います。DL最大の課題は、やはりDT陣。Amobi と Cody は堅実なプレーを見せてくれたものの、迫力不足は否めず。中央からQBにプレッシャーをかけられる 3-Technique DT、ラインの中央をコントロールできるNT、両方の底上げが必要だと思われます。

LB : A
相棒の DeMeco に次いで、フランチャイズ史上二人目の D.R.O.Y に輝いた Cushing。開幕戦から先発出場し、すぐにその実力と、リーダーシップ、それにタフネスでチームになくてはならない選手に急成長しました。DeMeco と Cushing、この二人がいれば守備の軸は安泰です。Diles と Adibi も相変わらず頑張っており、かつては弱みであったLB陣も、タレント、デプスともに今や守備陣の強みとなってきました。

CB :
C
"Pay Me, Rick" - Dunta 劇場にはじまり、Reeves の骨折と、シーズン前から暗雲立ち込めていたCB陣。ピンチを救ったのは、WK4から先発を務めた Glover Quin と、Nickel、Dime Back として出場機会を得た Brice McCain の両新人コンビでした。しかし、大崩れすることはなかったものの、テキサンズCB陣には、試合を決定付けたり、流れをかえるビッグプレー力がないのは明らか。CBのINTが、Reeves と McCain の2つだけでは、なんとも心もとない限りです。ここにきて残留したいと言い出した(本心かどうかは不明ですが) Dunta を除き、CB陣は皆'10年も契約が残っている選手ばかり。しかし、Bennett や Molden が BUST であるのはほぼ決定的で、ドラフトやFAでの補強ポイントとなるのは間違いなさそうです。

S : C

Bernard Pollard の活躍だけをとって、Bくらいの成績をつけようかとも思いましたが、FS/SSポジション全体での判断としてCにしました。Pollard が先発ラインアップに登場したのは、WK4のこと。開幕3試合で、439.0Yds/G(205.0RushYds/G)とダントツ最下位の守備を見せていたテキサンズが、以降12試合では312.9Yds/G(84.3Yds/G)と立て直しに成功。そのひとつの大きな要因が、この Pollard の存在であったと言えます。KCをクビになり、仕事にあぶれていた Pollard を拾い上げた GM Rick Smith の大金星であったと言えます。今オフは、Pollard との延長契約の締結、及び、Eugene Wilson の回復具合とデプスが気になるFSの補強が大きな注目ポイントと言えます。

2010年2月16日

'09シーズン通信簿(オフェンス編)

テキサンズのシーズンが終わり、はや1ヶ月強。
Scouting Combine も間近に迫り、いよいよオフの動きが本格化してくる時期ですが、まずは昨季のシーズンレビューといきたいと思います。
例によって、AからFまでの6段階評価。まずはオフェンス陣からブレイクダウンしたいと思います。

QB : A
Pro Bowl MVP というおまけ付きで、素晴らしいシーズンを締めくくった Schaub。その成績は、リーグ首位であった4,770Ydsに、自己キャリアベストの約倍となる29TD、そしてこれまた自己ベストの67.9%パス成功率に、98.6 QBRate。ランが出ない中で、また、Owen Daniels という武器、そして両スタメンOGをなくした状態でのこの大活躍は、リーグのエリートQBの仲間入りを印象づけるものでした。そして懸念されたタフネス。肩がはずれる怪我を負っても、後半にフィールドに戻ってくる強さを見せ、全16試合に先発出場。テキサンズの真のリーダーとしてチーム内外からの信頼を得たように思います。改善点あったターンオーバーに関しては、'08年が11試合で10INT/4FUMLであったのが、16試合で15INT/2FUMLと改善。ロストしなかったものを含めFUM数が大幅に減り、視野が広くなった成果と言えます。が一方で、判断ミスによる不用意なINTや、ボールを持ちすぎてサックを食らう場面もまだまだ見られる状態。ここを改善すれば更に偉大なQBとなれること間違いなしです。'10年に向け、QBの不安材料は、新コーチ陣と噛みあうかどうか(QBだけでなくオフェンス全体として言えますが)、そしてデプス。Schaub のタフネスが証明されたとは言え、このリーグでプレーしている以上、いつ起こるともわからないのが怪我。Rex が答えでないことはほぼわかりましたが、Orlovsky も未知数。今オフも、FAでのバックアップQB補強が考えられます。

RB : D
昨ドラフト、テキサンズファンの多くがRBを指名しなかったことに疑問の声をあげていました。脈々とDENの伝統を受け継ぐ Kubiak らフロント陣にとって、ドラフトでのRB獲得は必要ない、といったところかもしれませんが、Slaton の大スランプもあり、恐れていた以上に不安が現実のものとなってしまいました。獲得ヤードわずか92.2Yds/G。実にリーグで30位と低迷しました。エースRB Slaton は、IR入りするまでの11試合で437Yds、3.3Avgに7Fumと、ルーキーイヤーとはまるで別人の動き。ゴール前でのスペシャリストであるはずの Chris Brown も、スペシャリストどころかゴールラインでの Stuff(ARI戦)にファンブル(JAC戦)、そしておまけのHBオプションパスでのINT(JAC戦)まであり、散々な出来でした。Moats がBUF戦で3TDをあげ、たまに良い動きを見せてくれましたが、それでも Slaton と同様に肝心なところでのFUM等ミスが目立ちました。明るい材料としては、最終2戦で4人目RBの Arian Foster が頑張ってくれたこと。Slaton の怪我回復具合(先日手術を受け、全治数カ月、トレーニングキャンプには間に合う予定とのこと)も気になりますが、新しい選手を入れての、ランオフェンス立て直しは急務。今オフにはドラフトの早い指名順でのRB獲得が期待されます。

WR/TE : A
リーグトップのパスオフェンスを誇ったテキサンズ。キャリアベストシーズンを送っていたO.D.を欠いていなければ、その爆発力は更にすごいものがあったはずです。ドラフトでは、続けざまのTE指名が話題にあがりましたが、そのO.D.不在の穴をよくカバーして埋めてくれました。A.J.は選手としてピークを迎え、今や間違いなしにリーグトップのWRに。来季こそプレーオフの舞台での活躍を見たいところです。そして今季忘れてならないのが、Jacoby Jones の成長。まだまだ荒削りですが、A.J.に次ぐ6TDとビッグプレー能力を発揮してくれ、レシーバーとして飛躍の年となりました。Kevin Walter が来季戻ってこなかった場合、一層の働くが期待されます。

OL : C
シーズン序盤で、Chester Pitts、Mike Brisiel という両先発OGを怪我で欠き、苦しい状態にあったOL陣。それでも、リーグ1位のパスオフェンスが示すように、パスプロテクションでは良いところを見せてくれました。2年目 Duane Brown も、依然やられる場面はあるものの、LTとして安定した働きをするようになってくれました。問題は、ランブロック。特にインサイドへのランが最後2試合を除き、ほぼシーズン通して不発で、C/Gが力負けをする場面が目立ちました。ゾーンブロッキングスキームの伝道者 Alex Gibbs がチームを去り、どのようなラン攻撃を展開するかに注目が集まります。Studdard、White、Butler、Caldwell ら控え組がよく踏ん張ってくれましたが、全体の底上げのため、FAやドラフトでの補強が望まれます。また、Pitts の去就が今オフは大きな話題となりそうです。





2010年2月14日

Offensive Assistant

コーチ陣の人事が続きます。
Colorado State 大でTEコーチ兼 Recruiting Coordinator であった Marc Lubick のテキサンズ加入が先日明らかになりました。
Offensive Assistant として、QBコーチとしてWASに移籍した Matt LaFleur の後任を務めることになります。
攻撃サイドで入れ替わりの多かった今オフですが、ようやく体制が固まりつつあります。
あとは選手達。
既に幾つかのチームで選手カットの動きがあり、FA市場の解禁も間近。
いよいよ熱いオフがはじまります!

2010年2月8日

シーズン終了

Super Bowl XLIV が終わりました。
今年は Pro Bowl が Super の前週に早めて開催されたため、これにて'09年シーズンも全日程が完了したことになります。
テキサンズのシーズンレビューはまたの回にまとめますが、初の勝ち越しシーズンではありましたが、目標であったポストシーズン進出がならず残念な一年でもありました。
そして頂点に立ったのは、Peyton Manning 率いるINDを見事下したNO。
Super Bowl では、開始序盤こそ、緊張からか動きのかたかったNOですが、徐々に試合の主導権を握り、終わってみれば2TDの完勝でトロフィーを手にしました。
Peyton INDは地区ライバルで、かつテキサンズがどうしても勝てない正にネメシス的存在であるため、応援する気は毛頭なかったのですが。
オフシーズンに合同練習をするチームが、我々が勝てない相手をあっさり攻略して、一歩も二歩も先に進んでしまったことで、何とも妙な悔しさをおぼえてました。
が、ここは素直にNOを讃えたいと思います。この勝利、MVPを取った Drew Brees の素晴らしいプレーもさることながら、アグレッシブなプレーコールで攻め続けた、HC Sean Payton の手腕によるところが大きいのではないかと思います。
失敗には終わったものの、ゴール手前での 4th Down ギャンブル、後半開始早々のオンサイドキック。
INDが終始保守的なプレーを続けていたのに対し、恐れを知らぬ Payton の積極性が、勝利を手繰りよせたような気がします。

このほど、2年の契約延長が決まったテキサンズのHC Kubiak。
今回のNOを見て、2013までに Vince Lombardi トロフィーを持ち帰ってきてほしいものです。


2010年2月5日

MVP

意味のない試合ではありましたが、良い形でシーズンを締めくくることができました。
Pro Bowl、選抜された Cushing は残念ながら怪我により辞退となりましたが、残り4選手はいつも通り良い活躍をしてくれました。
中でも、Schaub。13/17、189Yds、2TDをあげ、4Qには勝ち越し点となるTDドライブも演出しました。
文句なしのMVP受賞、今年一年頑張ったご褒美として、良いプレゼントになったのではないかと思います。
またひとつ自信をつけた姿で来季もテキサンズを引っ張っていって欲しいものです。