2010年2月16日

'09シーズン通信簿(オフェンス編)

テキサンズのシーズンが終わり、はや1ヶ月強。
Scouting Combine も間近に迫り、いよいよオフの動きが本格化してくる時期ですが、まずは昨季のシーズンレビューといきたいと思います。
例によって、AからFまでの6段階評価。まずはオフェンス陣からブレイクダウンしたいと思います。

QB : A
Pro Bowl MVP というおまけ付きで、素晴らしいシーズンを締めくくった Schaub。その成績は、リーグ首位であった4,770Ydsに、自己キャリアベストの約倍となる29TD、そしてこれまた自己ベストの67.9%パス成功率に、98.6 QBRate。ランが出ない中で、また、Owen Daniels という武器、そして両スタメンOGをなくした状態でのこの大活躍は、リーグのエリートQBの仲間入りを印象づけるものでした。そして懸念されたタフネス。肩がはずれる怪我を負っても、後半にフィールドに戻ってくる強さを見せ、全16試合に先発出場。テキサンズの真のリーダーとしてチーム内外からの信頼を得たように思います。改善点あったターンオーバーに関しては、'08年が11試合で10INT/4FUMLであったのが、16試合で15INT/2FUMLと改善。ロストしなかったものを含めFUM数が大幅に減り、視野が広くなった成果と言えます。が一方で、判断ミスによる不用意なINTや、ボールを持ちすぎてサックを食らう場面もまだまだ見られる状態。ここを改善すれば更に偉大なQBとなれること間違いなしです。'10年に向け、QBの不安材料は、新コーチ陣と噛みあうかどうか(QBだけでなくオフェンス全体として言えますが)、そしてデプス。Schaub のタフネスが証明されたとは言え、このリーグでプレーしている以上、いつ起こるともわからないのが怪我。Rex が答えでないことはほぼわかりましたが、Orlovsky も未知数。今オフも、FAでのバックアップQB補強が考えられます。

RB : D
昨ドラフト、テキサンズファンの多くがRBを指名しなかったことに疑問の声をあげていました。脈々とDENの伝統を受け継ぐ Kubiak らフロント陣にとって、ドラフトでのRB獲得は必要ない、といったところかもしれませんが、Slaton の大スランプもあり、恐れていた以上に不安が現実のものとなってしまいました。獲得ヤードわずか92.2Yds/G。実にリーグで30位と低迷しました。エースRB Slaton は、IR入りするまでの11試合で437Yds、3.3Avgに7Fumと、ルーキーイヤーとはまるで別人の動き。ゴール前でのスペシャリストであるはずの Chris Brown も、スペシャリストどころかゴールラインでの Stuff(ARI戦)にファンブル(JAC戦)、そしておまけのHBオプションパスでのINT(JAC戦)まであり、散々な出来でした。Moats がBUF戦で3TDをあげ、たまに良い動きを見せてくれましたが、それでも Slaton と同様に肝心なところでのFUM等ミスが目立ちました。明るい材料としては、最終2戦で4人目RBの Arian Foster が頑張ってくれたこと。Slaton の怪我回復具合(先日手術を受け、全治数カ月、トレーニングキャンプには間に合う予定とのこと)も気になりますが、新しい選手を入れての、ランオフェンス立て直しは急務。今オフにはドラフトの早い指名順でのRB獲得が期待されます。

WR/TE : A
リーグトップのパスオフェンスを誇ったテキサンズ。キャリアベストシーズンを送っていたO.D.を欠いていなければ、その爆発力は更にすごいものがあったはずです。ドラフトでは、続けざまのTE指名が話題にあがりましたが、そのO.D.不在の穴をよくカバーして埋めてくれました。A.J.は選手としてピークを迎え、今や間違いなしにリーグトップのWRに。来季こそプレーオフの舞台での活躍を見たいところです。そして今季忘れてならないのが、Jacoby Jones の成長。まだまだ荒削りですが、A.J.に次ぐ6TDとビッグプレー能力を発揮してくれ、レシーバーとして飛躍の年となりました。Kevin Walter が来季戻ってこなかった場合、一層の働くが期待されます。

OL : C
シーズン序盤で、Chester Pitts、Mike Brisiel という両先発OGを怪我で欠き、苦しい状態にあったOL陣。それでも、リーグ1位のパスオフェンスが示すように、パスプロテクションでは良いところを見せてくれました。2年目 Duane Brown も、依然やられる場面はあるものの、LTとして安定した働きをするようになってくれました。問題は、ランブロック。特にインサイドへのランが最後2試合を除き、ほぼシーズン通して不発で、C/Gが力負けをする場面が目立ちました。ゾーンブロッキングスキームの伝道者 Alex Gibbs がチームを去り、どのようなラン攻撃を展開するかに注目が集まります。Studdard、White、Butler、Caldwell ら控え組がよく踏ん張ってくれましたが、全体の底上げのため、FAやドラフトでの補強が望まれます。また、Pitts の去就が今オフは大きな話題となりそうです。





4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

昨シーズンはプレーオフ寸前まで行く力をつけて、ショーブはプロボウルMVP獲得と、今から開幕がもう楽しみです。
ただ同地区にコルツ、タイタンズ、ジャガーズとまさに死の地区にいる事が不幸ですね。

しかしセインツに続いて、飛躍してマニングを蹴散らし首位を取ってくれる事に期待してます。
(アンチ、コルツ派なので)

To do さんのコメント...

To doです。
基本的にはほとんど同意です。パスプロという意味ではOLはB-Cでしたが、ランオフェンスではD-E、中央のランが出なかったのはC/Gの責任が大きいと思います。CaldwellがCを出来る様になりGを補強出来れば、力負けしないと思うのですが、とりあえずはGで使うつもりのようですね。ここがうまく行けばRBの問題点も解決するのかもと思っていて、優先順位としてはOG>RBと思っています。Texamaniac様はどう思われますか?
パスオフェンスはNFL随一、ランが出る様になると、Schaubの無理投げも減りINTも少なくなり更に安定すると思います。

クロポトキン さんのコメント...

 Schaubは自信を持って試合に臨めたのが今シーズンの成績に繋がったように思います。格段によくなったと思うのはポケット内での動き。ラッシュをかなり上手に捌いていたと思います。リードがよくなったというのも当然ありますね。来期も期待していいと思います。

 ランは難しいところですがOLとRBの責任は半々くらいかなあと思います。あのOLでもFosterは結果を出せましたし、Moatsも出てくればそこそこ走れていました。Slatonはがむしゃらだったルーキーイヤーと違って思い切りが感じられませんでしたね。来期Foster、J.Johnsonからスターターを守れるか微妙ですね。OLでの問題はやっぱりCですね。CaldwellがG向きだと分かった今、Cの補強は必須だと思います。

texamaniac さんのコメント...

コメントありがとうございます。今オフの補強ポイントは、OL(G/C)とRBの補強であることは間違いないですね。