2009年9月15日

NYJ戦前半の詳細レビュー

昨晩時間ができたので、NYJとの開幕戦の前半のみ観てみました。(嫌々ながら)
目にしたのは、何と言うことはない。これまでずーっと観てきたいつもとかわらない"ソフトな"テキサンズでした。
数ある敗因の中で、最たるものは、オフェンス/ディフェンスともラインのバトルで完全に手玉に取られたこと。
全く成長が見られず、フィジカルに強いチームと対戦するときのいつものテキサンズそのままの姿がありました。
開幕前、"Playoff or Bust"等とチーム内からも声があがっていましたが。PIT、BAL、TENやNYJ等。タフなAFCの相手と対等に渡り合える日が来るのか、甚だ疑問に感じます。
※昨年は、何年かに一度のタフさっぷりを見せてTENに競り勝ちましたが、翌週OAKに負けてるのではなんとも…

さて、NYJ戦前半を観戦しての敗因分析です。
【オフェンス】
- Rex Ryan はテキサンズ攻略方法を完全に心得ているようで、試合序盤、毎プレーと思われるくらい多様な Blitz を見せてきた。O-Line 崩壊の原因は、Myers のフォルトも強いが、完全に混乱状態であったことが大きいように思える。Carr 時代を思いおこすようなふがいなさ。
- Rex Ryan が入念な準備をしてきた一方で、Kyle Shanahan のプレーコールは甚だ疑問。そして例のごとく、全くアジャストができない。完全にランを封じられているのに、懲りもせず 1stDown で捻りもないラン攻撃。ランでも、カウンターを出すとか工夫があって然るべきだった。3rd & Long で投げざるを得ない状況が多すぎた。
- Schaub は(NYGとのスーパーボウルでの Brady でさえそうだったので、どのQBにも言えるが)、試合序盤にヒットされると極端に脆くなる印象がある。判断もパスも鈍る。 怪我により、ブートレッグが使えなかったことが更にプレーの幅を狭めていたのかもしれないが。Sanchez よりよっぽど新人っぽく見えた。
- Slaton は、オフにバルクアップした結果、自慢のスピードが衰えてしまったのではないかという話があがっている。事実、昨年までの爆発力が見えない。が、スピードというよりは、積極性・判断力が鈍っている印象を受けた。掴みかけた試合の流れを止めてしまったファンブルも実に痛い。あまり取り沙汰されていないが、昨年を入れ、ここ5試合で実に3つのファンブル・ロスを記録している。(それまでの12試合では0)。そして Slaton はランが不調だったけでなく、Blitz のピックアップも相変わらず下手。パスブロックでも全く貢献できなかった。2年目のジンクスでただのスランプであると願いたい。
- 前半、私が数えた範囲でA.J.へのパスは2回のみ。リーグトップのWRに2回。同じ過ちを去年もしなかったか!?

【ディフェンス】
- NYJ戦は、オフェンスの非に重しがあると Kubiak もゲーム後言っているが、前半だけ見ているとディフェンスも十分敗因を作っている。期待した Frank Bush のアグレッシブな新ディフェンス。残念ながら、全く効果が出ていない。確かに Blitz は増えたが、QBに全くプレッシャーを与えられていないのでははっきり言って意味がない。前半見ていると、Sanchez をヒットできたのは Adibi の Delay Blitz のわずか一回だけだったように思える。3rd & Long で Blitz をかわされ、悠々とパスを出され、手薄のミドルレンジにパスを通されて、何度もダウン更新を許していた。
- アグレッシブと称す割りに、スナップ前のモーション等、心理的なプレッシャーを与える工夫が一切ない。ヒットできないまでも、色々なディフェンスの型で Sanchez を悩ますことができたはず。テキサンズにやってほしかったことを Rex Ryan にやられ、混乱したのはテキサンズOLと Schaub の方だった。
- McCain はルーキーミスとは言えあれは許されない。
- 守備で最も痛かったのは Ferguson 。そもそもFSをやるべきではない。Eugene Wilson が戻ってくるまではかなり不安材料となる。
- Dunta、靴に"Pay me, Rick" と書いてゲームに出場したそうな。謝罪はしたものの、金のためにやっているというゲーム後の談もあり、いよいよ Dunta の本心が出た形。呆れてものも言えないが、せめてフィールド上でタックルくらいできるようになってから吠えてもらいたい。

後半、観るのがためらわれる前半レビューでした。。












3 件のコメント:

To do さんのコメント...

To doです。
ようやく、放心状態から抜け、あきらめの境地に入った感じです。(シーズンをあきらめたわけではありません。あくまで忘れようと・・・)
文章からはTexamaniac様の怒りが伝わってきます。
最大の問題のオフェンスですが、たとえプレーコールがもう少し良くても、Schaubがもう少し良い出来でも、Slatonがfumbleしなくても、ラインがあれだけやられて、ブリッツへの対応もあの体たらくでは、どうしようもなかったのではないでしょうか。すべての部分に課題がありました。昨年輝いた部分ですから、きっちり改善してくれると信じます。
ディフェンスはオフェンスに比べると問題点がはっきりしていますが、その分アジャストのしようがないというか、DBどうするのという感じです。Wilsonが帰ってきても本当に良くなるとは言えないでしょう。しかも、大事な試合の場に自分の事しか考えていない様なスターターがいるなんて・・・
昨年のPIT以上の最悪の試合でした(しかもホーム開幕戦)。数週以内にアジャスト出来なければチームは空中分解の危機さえあると思います。頑張って欲しいです。

クロポトキン さんのコメント...

1Qはランをよく止めていましたし、これがBush効果かと思いました。ただその分パスカバーがお粗末になっていてQBにプレッシャーをかけられなければお手上げという状態ですね。Fergusonはランサポートが上手で期待していたんですが、ここまでカバレッジが劣化しているとは思いませんでした。Wilsonの方がパスカバーに長けていますが、こっちはタックルがプアでランサポートは期待できません。Barberはそのどちらも及第点に達していなくて物足りない。Duntaには言葉がありませんね。これでファンは完全に見放したでしょう。大したカバーもできていないのにみっともないですね。

Ryanは1Qでテキサンズのウィークポイントを見切ったのではないでしょうか。Myersの両サイドのギャップからかなりブリッツを入れましたよね。Schaubへのプレッシャーがきつく、ディープはおろかミドルすらも狙えない状況だったかなと思います。AJへのパスが少なかったというのも多分これが原因と思います。Schaubは特に序盤パスをどんどんヒットさせてテンポを作るQBだと思います。早いタイミングのパスを多用して相手D#の出足を止めるべきでしたが、本来そのターゲットとなるWalter不在が大きかったと思います。あとテキサンズが今後勝利を目指すのであればSlatonをある程度見切るべきと思います。Brownに多めにキャリーしてもらい、Moatsにも持たせる。Slatonは少なくとも今シーズンは1、2yのランを繰り返すと思います。

プレイコールはやはりShanahanだったみたいですね。

texamaniac さんのコメント...

Ferguson のパスカバレッジは本当に痛かったです。特に、17-7と詰め寄った直後のドライブで、D.Kellerに通されたロングパスは痛かった…。せっかく傾きかけたモメンタムがあれで完全に途切れたように思えます。
Slaton心配ですが、スペースに出た時のスピードはまだ衰えていなかったので(ファンブルしましたが)、個人的にはもう少し様子を見てあげたい(というか祈りたい)気持ちです。何かきっかけが掴めれば、昨年の姿を取り戻せてくれるのではないかと。。