2009年4月27日

ドラフト2日目レビュー

守備選手の補強とともに、テキサンズの大きな補強ポイントとして Slaton の負担を減らしてくれるRBがあげられていました。
が、二日間のドラフトを経てRBの指名はなく、かわりに Owen Daniels というプロボウラーが既にいるTEが二人選ばれました。
まずは指名選手紹介。

● Antoine Caldwell - C/G (R3/#77指名)
Alabama 出身、6'3"、309
フットワークが軽く、素早くLB陣までブロックに進むことができるラインマン。Alabama 大では DeMeco からメンタリングを受けたという Caldwell は大学を3年で卒業するという頭脳も持ち、インテリジェントな選手という評価。Gibbs のゾーンブロッキングスキームにもよくマッチするとされる逸材で、この位置での指名は儲けもの。Myers、Breisel のバックアップからスタートすることになるが、早い段階でスタメン昇格も十分あり得る。

● Quin Glover - CB/FS (R4/#112指名)
New Mexico 出身、5'11"、204
4.5秒の40ヤードダッシュに、22回のベンチプレスと、速・力ともに身体能力十分な選手。大学で3年間先発し、経験もある。セカンダリーのデプスとして期待できる選手。多くのチームからFSとして見られているが、テキサンズではまず Nickel Back として起用されるもよう。そのうちFSへの転向も大いにあり得る。

● Anthony Hill - TE (R4/#122指名)
North Carolina State、6'5"、262
引退した Mark Bruener にかわるブロッキングTE。そのブロッキング能力は今ドラフト一番と言われる。サイズも大きい。ヒューストン出身。

● James Casey - TE (R5/#152指名)
Rice、6'3"、246
リライアントからわずか1マイルのところに住んでいる地元民 Casey。高い身体能力から、2巡、3巡での指名もあり得ると思われていただけにR5での指名はかなりのバリューピック。初日に獲得した Barwin と並ぶ幅の広い選手。大学時代には驚くべきことに7つのポジションでプレーし、メジャーのマイナーリーグでまでプレーしたことのあるスーパーアスリート。

● Brice McCain - CB/KR (R6/#188指名)
Utah、5'9"、185
これまた地元テキサス出身の選手。サイズは小さいが、驚くべきスピードスター。今ドラフトCB一の速さで、Utah大のワークアウトでの40ヤードダッシュは驚異の4.28、4.33と4.34秒を記録。リターナーも出来、うまく開花すれば Devin Hester になり得るか?

● Troy Nolan - S (R7/#223指名)
Arizona State、6'1"、207
スピード不足は否めないものの、Arizona State での2年間で、10個のインターセプト、5TDを記録した自称「Ball Hawk」タイプの Safety。


R4でTE指名、続くR5でまたTEと決まったとき、正直困惑しました。いや、それを通り越してよくわからない指名に怒りすら覚えました。
が、いろいろ情報集めているうちに、これはこれでまあ良かったかなと思えるようになってきました。
懸念であったパスラッシャー。そしてOLのデプス、DBとブロッキングTEを獲得することができました。仮に各ポジションで期待した通りの活躍ができなかったとしても、スペシャルチームで大活躍できそうな人材ばかり。個性豊かな集団が集まったと思います。
失敗したのはRBの補強。
Rick Smith と Kubiak も、RBは取りたかったけどうまい具合に実現しなかったと認めていますが。各指名巡でRBではなくもっとチームに価値(勝ち?)をもたらすことのできる選手がいたので指名した。RBのバックアップは他でも補強できる、とも言っています。
そして事実、ドラフト後に Undrafted FA として2選手を獲得。
Oregon の Jeremiah Johnson と、Tennessee の Arian Foster。ともに怪我がちなのが気になりますが、1カット・ゾーンシステムに適したバックとの評価を得ているようです。怪我の問題さえ大丈夫であれば、十分な拾いものになるかもしれません。
個人的に見てみたいのは Casey。TEとFBの補欠という形でのキャリアスタートとなりそうですが、プレーにもロースターにも選択肢の幅が広がりそうで楽しみです。

RBより個人的にちょっと不満なのがランストッパーを獲得できなかったこと。
ドラフト前からあまり話題にはなっていなかったので、今ある戦力にフロント陣は満足しているのかもしれませんが。
いかに Cushing がブロックをかわしてタックルできる選手としても、ランを止めるのはDLの真ん中から。Amobi のステップアップを心の底から願いたい。


4 件のコメント:

To do さんのコメント...

To doです。
3巡でCaldwellが来た時には、意中の選手だった事もあり”よし”という感じでした(でもSどうするんだ???とも思っていました)が、それ以降は???の連発で、Texamaniac様と同じく、指名権を無駄にすんな、と怒りを覚えていました。しかしよくよく調べてみると、意外に納得です。
前述のCaldwellはサイズも機動性もありあわよくば先発でと言う選手ですね。
GloverはKub.はFSにするつもりはないと言っていますが、チーム事情によってはFSも出来る身体能力に優れた選手ですね。ありと思います。
Hillは納得のblocking TE。地元ですし、やってくれるでしょう。
Caseyの指名は何で???という感じでしたが、TE, FB. LSからQBまでこなす選手というのを見て、STでの仕事も十分出来るし、wildcat formationでは実力を発揮してくれると思います。地元ですし(stadiumから10分、どこに住んでいるんでしょう。うちの近くかな??)。
McCainは兎に角早くて、returnerとしての指名。それならこちらもありと思います。
Nolanは唯一の純血S。デプス要員から先発を目指して欲しいですね。
RBを指名出来なかった、もっと上位でSを指名出来たのに出来なかった事もあり、最終評価はBと言うところでしょうか(直後はC-Dでした)。R4/112こそ純血Sで良かったのではないかと思っています(その後続々と取られましたし)。Casey, mcCainはここで彼が残っているのなら・・・というBPAでしょうね。
RBについてはTexamaniac様のご報告の通りRFAでも補強済みですね。もしかするとBrownとMoats(+RFA)でいけると思っているのではと言う気がします。もともとGibbsはRBにあまり多くを求めない(誰でも走れると思っている)でしょうから。

クロポトキン さんのコメント...

Caldwell指名は今回のベストピックといっていいかもしれません。多分、Myersからスターターを奪うと思います。両Gもできるというのもいいですね。

TE連続指名の時は呆れました。RBをさておいてナニコレ?という感じでした。

ただ指名された選手を見るとなかなか面白そうなんですよね。まずGloverはムチムチ系でとてもCBには見えません。バンプで負けることはないでしょうね。6-7巡の評価でしたが、ここで指名したってことは何かあるのかもしれないですね。Hillはブロックもさることながら課題のひとつレッドゾーンで期待したいです。Caseyが一番面白そうですね。パスも記録していますし、起用は多岐にわたりそうですね。

GibbsにとってバックアップのRBであればUDFAで十分ということでしょうね。

初日B、二日目Dで直後は怒りに任せてToDoさん同様、トータルC-でしたが、改めて選手を見てみるとBですね。

To do さんのコメント...

To doです。
ドラフト評価を見ていると、
http://www.dallasnews.com/sharedcontent/dws/spt/columnists/rgosselin/stories/042709dnspodraftanalysis.41a7b13.html
等ではTexansは堂々のA+!!
流石にそこまでとは思いませんが、まずまず良い補強が出来たのは確かだと思います(どこぞのオーナーとGMが一緒のチームとか、一巡に複数指名権を持つチームはどちらもぱっとしませんでしたよね)。
いずれにせよ、今ドラフトの評価が出来るようになるのは数年後、じっくり見ていきたいです。

texamaniac さんのコメント...

Gosselinがつけた成績、私も見ていました。今の段階でグレードをつけるのも難しいですが、悪い気はしないですね。