2009年4月26日

ドラフト1日目レビュー

色々と動きのある初日、大変興味深いドラフトでした。
速報でお伝えした通り、テキサンズが獲得したのは Brian Cushing と Connor Barwin の守備選手2名。
Rick Smith、Kubiak や Frank Bush の談話を聞いていると、両選手の評価として "Intense" という単語がよく出てきて、新しく導入しようとしているアグレッシブな守備スキームに合った選手を指名したという印象です。

● Brian Cushing - OLB (R1/#15指名)
USC出身、6'3"、243
強豪USCで在学中4年間スタメンを務める。サイズがありパワーもあるLBで、ラン・パスカバレッジともに安定していて、穴がない選手。LBの外、中だけでなくDEとして起用されたこともあり、プレーの幅も広く、パスラッシュも可能な選手。身体能力を活かしたハードヒットも得意で、Frank Bush は、プレーの激しさはかつてDEN時代に教えた Bill Romanowski に近いものがあると評していました。
Romo はフィールド内外でよく問題を起こしていたので、その点での気性の荒さは真似されると困りますが、激しいプレーは確かに今のテキサンズには欠けている部分。Bush が惚れ込んだ逸材、期待通りにインパクトをもたらすことが出来るか、大いに注目したいところです。
一方で、Cushing の弱点は過去に何度か怪我をしている点で耐性に疑問符がついているのと、素晴らしいアスリートでありながら、ゲームをかえるようなビッグプレーが少ないこと。これらを払拭できれば、DeMeco と並んだLB陣はかなり強力なものができあがると思います。


● Connor Barwin - DE/OLB (R2/#46指名)
Cincinnati出身、6'4"、256
Barwin の特徴は、何と言っても"Versatility"。かつてTEだった Barwin は、08年よりDEに転向、LBでもプレーしております。転向当初はNFLでドラフトされるような人材とは思われていなかったものの、蓋を開けてみればシーズン11サックと大暴れ。40ヤードダッシュで4.6秒を切った爆発的なスピード力で、一気に評価を高めました。
テキサンズで求められるのもそのパスラッシュ力。ラッシュスペシャリストとして3rd Downには Mario の反対側に位置する機会が多くありそうで、その場合は Antonio Smith がDTの位置にまわり中からのプレッシャーもかけられる形に。うまくはまれば、相手QBにとっては警戒すべきラインが形成できそうです。
弱点は、DEにまわって一年という経験不足。スピードはあるものの、テクニック不足は否めないため、NFLレベルのOL相手にどこまでの活躍を見せることができるかがわかりません。これからの選手なだけに、その延びしろに期待したいところです。サイズは申し分なし。


守備はいかにランを止めるか、そしてQBにプレッシャーをかけるかが鍵を握ると個人的には思っています。
※NYGがNEにスーパーで勝って以来一層そのように思うようになりました
その点で、この一日目のドラフト。パスラッシュに力を入れてきたという点で自分としては合格点かなとは思っています。
総合的には、明日の結果もみないと評価はできませんが。
自分含め、多くのMockでは Cushing ではなく同じUSCの Matthews という声も多くありましたが。即戦力を求めていた点で経験のある Cushing が選ばれたこと、そして、ストロングサイドでパワー負けせずTEとマッチアップできることから今日の指名になったのだと思います。
ちなみにその Matthews ですが、GBがトレードアップして1巡26位で指名。奇しくもGBのDCは、今オフに就任したテキサンズ初代HCの Dom Capers。テキサンズでは失敗した3-4守備ですが、全体9位で指名した DT B.J. Raji と Matthews が組んで、幸先の良いスタートを切れたのではないかと思います。健闘を祈りたいと思います。
Cushing 指名ですが、トレードダウンできていればもっと良かったですが。Smith も Kubiak も、電話はしてたけど位置的にオファーが釣り合わなかったと言っています。まあこればかりは時の運ですね。
さて、残るは明日の後半ラウンド。
Slaton を補佐するバックアップRBと、DB、C/Gあたりが補強ポイントとして有力視されています。
ドラフト後半からもタレントを見つけるのが得意なテキサンズ、二日目もまだまだ目が離せません。



2 件のコメント:

To do さんのコメント...

To doです。
画像有り難うございます。
Cushingは経験十分なのは安心ですよね。怪我さえなければ先発は大丈夫で、使い物にならないと言う事はまずないでしょう。私としては、真面目なハードワーカーな白人の大型LBという印象があり(USCと言うのがちょっと心配ですが)、そういう意味でもリスクが少ないのではと思います。ビッグプレイに関しては、チームのディフェンススキームもあるし、どうなるでしょう。
もちろん良いとこばかりを集めたのでしょうから、すごく見えるのは当然でしょうが、Barwinは思った以上にやりますね。とにかくOTを外からまくるスピードはかなりのものですね。Texansも役割が限られる選手に2巡を出せる様になったんだなと感慨が深いです。Okoye, Smithがinside, Mario, Barwinがoutside、その外からCushing、内が開けばDeMeco、気を許せばSS(誰でしょう?)と3rd downはすごい事になるのではと思っています。

texamaniac さんのコメント...

Cushing は指名されたときあまり嬉しそうじゃなかったので、もしやテキサンズ行きを不満に思っているのではないかとちょっと心配しました。でもFrank Bush曰く、表に出さないタイプの人間らしいです。であると良いですが。。。ホールドアウトでもされたらたまりませんので。
Barwin の出だしの瞬発力はすごいものがありますね。NFLレベルのラインメンと渡り合うにはテクニックを磨く必要があると思いますが、経験を積むにつれ素晴らしいラッシャーになりそうです。