遂に Matt Schaub が、パスオフェンスが、輝きを取り戻しました。
29/40、307Yds、3TD、0INT。ラン攻撃が出ない中、課題であったターンオーバーを喫することなく、テキサンズオフェンスをよく引っ張りました。
しかも、アウェイという環境で、0対7、10対17、20対17とリードを許した展開から、三度追いつき、追い越す活躍。
TDをあげた3回のドライブでは、圧巻の91Yds、80Yds、そして85Yds前進してのTD。
にもかかわらず。惜敗。
JACは、IND戦に続き2週連続で Josh Scobee のFGによる勝利。
テキサンズは、これで延長戦0勝6敗、そして残念なことに08シーズン開幕3連敗となりました。
開幕2戦と違って良い試合ではありました。
が、惜しい負けというより、目の前にある勝ち星をさらわれた悔しさしかありません。
そう、明らかに勝てた試合を落としました。
その敗因は、またもや。コーチングにあると言えます。
● スペシャルチームのトリックプレイ
第1Q、JAC最初の攻撃。4thダウンでHOU 41ヤードライン。Kubiak はパントリターン・チームをフィールドに送り出す。
対するJACは、パントチームの半分と、OLを含むオフェンスチームの半分を送り出す。
混乱するテキサンズ守備に乗じて、プレイされたコールは FB Montell Owens へのダイレクトスナップ。
これがなんとダウン更新どころか、41YdsのTDランに…。
Jack Del Rio のわかりやすいトリックプレイに見事ハマってしまいました。
色々なところで叩かれていますが、あの場面。タイムアウトを取って混乱を収拾する必要がありました。
● 後半の守備
前半良い守備を見せていたテキサンズでしたが、後半に大崩れ。
ハーフタイムにJACが適格に修正を加えてきたのに対して、テキサンズ守備は崩されてから何も出来ずにまたもやお手上げ、という状態でした。
しかも腹立たしいのは、ほとんどが同じプレイでやられたことにあります。
ひとつは、JAC長身レシーバーへのSlantパス。そしてもうひとつは、QB David Garrard のスクランブルでした。
ランを止めるため、CBが1対1の状態が多かったことはわかります。しかしながら、立て続けにSlantを狙われた時点で、Zoneカバレッジを使う等の工夫はできなかったでしょうか。
スクランブルに関しては、逆転を許した第4Qの同じドライブで、下記の通り四度もやられています。
3rd-10 (HOU 48) 13ydsスクランブル
4rd-8 (HOU 18) 9ydsスクランブル
1st-9 (HOU 9) 4ydsスクランブル
2nd-5 (HOU 5) 5ydsスクランブル、TD
以前より、LB陣のポジション取りの悪さが目についていますが、それはそれとして。何故 DeMeco にQBスパイさせなかったのでしょうか。
昨プレイオフでのPIT戦からも、Garrard が重要な場面で足を頼ることはわかっていましたし、実際 Kubiak も先週、Garrard のランに気をつけたいというようなコメントまでしていました。
完全に采配負け。
その他所感。
● Andre Johnson はいずこ?
延長まで持ち込んだ4Q最後のドライブでビッグキャッチはあったものの、試合を通して 3Rec、38Yds という成績。
これで今季3試合で 15Rec、179Yds、11.9Avg、0TD という平凡な成績。
最近試合で消えることが多いので、心配です。怪我によるオフの練習量不足の影響でしょうか…。
● OLとShotgun
未だランブロックは発展途上ですが、JAC戦でのパスプロテクションは完璧に近い出来でした。
もちろん、Duane Brown が押し込まれて Schaub がポケットの外に追いやられる場面もありましたが。被サックゼロ。
十分に投げる時間を与えられた時には Schaub の力をもってすれば得点を量産できることを証明できました。
また、Schaub はショットガンフォーメーションをあまり好きではなく多用しないという印象ですが。JAC戦では要所で使い、うまく時間を稼げていたと思います。
● レッドゾーンオフェンス
3度攻め入り、2TD、1FG。JAC戦に限っては、「デッドゾーンオフェンス」を払拭してのけました。
特に Kevin Walter への Play-Action パスはきれいに決まっていました。あの采配とプレーは完璧。もっと多用すべきと思います。
● C.C. Brown
S C.C. Brown が試合中に右腕を骨折、IR入りする予定です。Brown のところには、Nick Ferguson が入るもようです。
また、空いたロースタースポットを使って FB Cecil Sapp と契約しました。
今季が契約最終年であった C.C. Brown。活躍をして、市場価値を高めたかった年だけに、チームにとっても本人にとっても痛い怪我となってしまいました。
● タックルミス
未だタックルミスも多すぎます。延長での、HOU 41から19ヤードラインまで攻め込まれた Greg Jones の22Ydsキャッチ+ランもひどいものがありました。
次戦は、待ちに待ったホーム開幕戦です!
対するは、強敵IND。怪我人続出でまだ本調子でないINDですが、BYE明けでしっかり休養と準備を整えて乗り込んできます。
難敵ですが、ランオフェンスに期待です。
JAC戦では、またもや相手OCに力負け、采配負けした感の強いテキサンズDCの Richard Smith。
0-4のSTLで Scott Linehan ヘッドコーチの解任劇がありましたが、果たしてヒューストンでは Schaub 交代論(今週の活躍で暫くなくなりますが)と次いで、Smith 交代論があがるでしょうか?
ちなみにテキサンズ、開幕3戦でいずれも30点以上の失点をしています…。
[ HOU ] 27
Total Net Yards : 386
Penalties-Yards : 2-15
Time of Possesion : 32:20
Total Turnovers : 0
[ TEN ] 30
Total Net Yards : 375
Penalties-Yards : 2-27
Time of Posession : 31:15
Total Turnovers : 0